芽実と一緒に寝たのなんて何年ぶりなんだろう?
いつもより少し早く目が覚めたあたし

「愛実?」

「ごめん。起こしちゃった?」

「ううん。大丈夫。いつも起きてる時間だし」
そう言ってくれる芽実は優しい。
きっと本当はまだ、寝ている時間帯だろう

「シャワーでも浴びてきたら」

「でも・・・」

「今日は、あたしも休んであげる。
愛実の制服、取りに行こっか」

「ありがとう」

芽実の言葉に甘えて、シャワーを借りて
少し、ほんの少しだけすっきりさせた頭で
着替えて、髪の毛も乾かして

支度が出来たのは11時少し前だ

「今、伊蕗さんから連絡があったよ」

「そっか」

「今、一緒に居ることは伝えてある。
翔哉さんのことは、言えないから。あたしの口からは」

「うん。いいの。どうせ、事実上婚約破棄してるんだし」

「愛実。本当にそれでよかったの?」

「言いも何も、あたしが決めたことだもん。
翔哉さんにも拒絶されて、男の人が怖いと思わされたのも事実だもん」

「愛実・・・」