「悪い。親父たちも一緒に行くことになった」

「ふーん。で?」

「でってなんだよ?」

「愛実にはいついうんだよ」

「お前はなんっつった?」

「着いてから」

「なら、そのままでいい。
”深瀬に戻る可能性”がどういうことなのか、それを確かめたいだけだ」

「愛実が、深瀬にね・・・
深瀬に戻れば、この学園にいることは難しくなるのだろうか?
それとも、俺の婚約者として、残ることが出来るのだろうか・・・?」

「!?」

「お前、そう思ってるだろ?」

「あぁ」

「残れんだろ。兄貴のことだ。深瀬に戻っても
うまくやってくれんだろ。兄貴も、愛実には甘いしな」

うぜぇ・・・

「翔哉。着替えてきたけど・・・」

誰からの電話・・・?

「京介から電話。話すか?」

「後で会えるからいい」

「じゃあ、もう少ししたら、俺も出る。
寮で待っててくれよ?」

「あぁ」

電話を着た翔哉

「京にぃと、電話なんて珍しいね」

「そうでもないだろ。
昨日も電話してたし
お前が寝てる時も電話来てたし」

そんなに、来てたの?

「大体の話は今日のことだ」

今日の事?