カフェは少しだけ混んでいたけれど
すぐに座ることができた。
カフェオレを飲みながらいろんな話をする。
大学のこと。
友達のこと。
高校時代のこと。
それから。
「晴日先輩って、彼女、いるんですか?」
多分少し声が小さかった。
自分で聞いたのに、恥ずかしくて俯く。
「いないよ」
パッと目が合う。
これは、喜んでいいのだろうか。
「そう、でしたか。」
「そうじゃなきゃ飲み会、行かないよ」
微笑んだ彼はマグカップに手を伸ばす。
高校時代バスケ部だったという彼の手は
私よりもずっと大きくて、たくましい。
晴日先輩。
私、あなたの彼女になりたい。
