タクシーが止まって、降りる。

今度タクシー代も返さなくちゃ。

あれ?でも、

ここってさっきの店から隣の駅。


「ごめん3分だけ歩ける?俺の家すぐそこ」


いつも送ってくれるから最寄駅は同じなのかと思っていた。


「いや!そんな!!大丈夫です帰れます。」

慌てて私が言うと


「いいって。大丈夫、何もしないよ」


私の手を引いて彼は歩き続ける。


まだそんなに古くないアパートに着いて
階段で3階へ。


ガチャ、と鍵を開けて中に入ると

シンプルにまとめられた部屋になっていた。