「もう、ここで大丈夫です。送ってくださってありがとうございました。」


曲がり角にさしかかり、あまり遅くまで連れ回すのも申し訳ないと思った私は
立ち止まってぺこっとお辞儀した。


「そう?分かった。今日はありがとね。
 ここ、結構暗いから気をつけて。」


じゃあ、と私が歩き出すのを確認して
彼がきた道を引き返す。