満足したのか怜は離れた。普段の怜と違いすぎて同一人物なのか疑いそうだ。

だが昔の怜もここまでではないがこんなはずだったような気もする。

「未桜は彼女になったから俺もう隠さずいくから覚悟してね」

不敵な笑みを浮かべ皆の元に戻った。そんな余裕のある笑みにもドキッとした。

「私これから大丈夫かなぁ…」

ぺたりと座り込み言った。

私も顔の熱が下げ、心を落ち着かせ皆の元へ戻った。

戻ると人生ゲームを始めようとしていた。春野くんが私が戻ってきたことに気づいた。

2人で抜けていたので1番何か言ってきそうだったのに何かを察していたのか何も言われなかった。

もうすぐ1番最後の伊藤くんがお風呂から上がってきそうなので待つことになった。

その間に晴ちゃんを廊下に連れていきしゃがんで小声で報告した。

「あのね、怜と付き合うことになったの!」

「おめでとー!!」

ぎゅーと抱きついてきた。

「やっと付き合ったんだね!嬉しいよ!」

晴ちゃんは涙を流して祝ってくれた。

「ありがとう!晴ちゃんがずっと応援してくれたおかげだよ」

そんなことないよと首を振った。

「未桜が頑張った結果だよ。私は背中をおしただけで決めたのは未桜なんだから」

そんなふうに言われとても嬉しくなって涙が出た。

晴ちゃんはもう、泣かないのっ。と言って頭を撫でて涙を拭ってくれた。

涙が落ち着いたところで伊藤くんが戻ってきたのでリビングへ戻った。

今日は安心もあり、いつの間にか私もリビングで皆と雑魚寝してしまった。