幼なじみに溺愛されてるみたいです…!

火起こし班が準備できたみたいなので、肉や野菜を焼き始めた。

ジュー。といい音を立てて焼いている。焼けた肉をお皿に盛って食べた。

「お肉美味しいっ」

男子は俺のっと言って肉の取り合いをしている。これは買った分では足りないのではないかと心配になったので怜と二人で塩おむすびを作ってみた。

お肉のおかげでおむすびが進むみたいでなんとかなりそうだ。だいぶおなかいっぱいになり野外学習の時みたいにマシュマロとクッキーを用意した。

今回はポップコーンも買った。キャラメル味やバター味にしてみた。

あんなにあった食材もきれいに平らげた。片付けをして花火を始めた。

キャンドルに火をつけてそこから花火に火をつけた。

2年ぶりに手持ち花火をした。中2の頃は晴ちゃんと怜と部活が休みの日は毎日のように遊んでたなぁ。

晴ちゃんの方をちらっとみると春野くんと二人の世界を作っている。中山くんと彼女の華ちゃんも同じように入っていってしまった。

そういえばいつも一緒にいるからわからないけど怜はいつも私の横にいてくれるな。他の人とも話してないわけではないが話さなくていいのだろうか。

「怜、伊藤くん達とも話してきたら?」

「話しかけられたらちゃんと話してるし大丈夫」

「でも私達家でもずっといるんだし友達ともちゃんと話さないと…」

「俺は未桜がいてくれればいいから大丈夫。それに旅行なんて滅多にしないから一緒にいたいだけ。」

怜は普通に沢山友達ができるタイプなのに何故かあまり絡もうとしない。必要であれば話しかけにいくくらいだ。

ふと前のホテルでの会話を思い出した。

「ねえ、怜の好きな人って誰なの?」

周りは皆で騒いでる声で声は聞こえづらいだろうから耳元で言った。

怜はゆっくりと私に目を合わせて口を開いた。

「未桜だよ。ずっと前から好き」

その言葉だけ鮮明に聞こえた。私は唖然とした。

「…っお、みお!」

目の前で手をひらひらっとされ意識が戻ってきた。聞いたのは私だがまさか自分とは思わなくて意識が飛んでいた。

「未桜が俺のこと男として見てないのは知ってるから返事しなくていいからね」

少し悲しげな顔をして頭をぽんぽんっとしてくれた。ここで言わないでいつ言うんだっと思い怜の方をもう一度向いた。

「怜、私も怜のこと…す、」

「未桜ー怜ー!皆で線香花火で勝負しようだってー!」

怜は行こっか。と手を引っ張った。