野外学習が終わり次の日は1日休みだが土日を挟むので三連休となった。

土曜日に晴ちゃんとカフェに行くことになった。怜は恋バナをしたいからお留守番しててと言われ今日は私1人だ。

カフェに着くともう晴ちゃんが座って待っててくれていた。

「ごめん!思った以上に混んでて遅れた」

街の中にあるカフェで土日は学生も多く混んでるので早めに出たのだがいつも以上に人がいた。

どこかでイベントでもあるのだろうか。

「ううん!今来たとこだから大丈夫よ!」

「ありがとう!飲み物頼もっか」

飲み物と軽いご飯を頼み、食べ終わるまではいつも通りの話をした。

ご飯を食べ終え晴ちゃんは本題に入るようで姿勢を正していた。

「あの、未桜…私実は好きな人ができた」

初めて晴ちゃんの口から好きな人ができたと聞けて嬉しかった。晴ちゃんは美人な子で話しやすいのでよく告られることもあったが好きがよく分からないと言って断っていた。

今まで恋愛をしたことのない晴ちゃん。いつも応援してくれていたのでいつか私も助けになれたらなぁと思っていた。

私は頷いて次の言葉を待った。

「好きな人って言うのは…」

こういう話が初めてみたいで中々言えずにいた。

「好きな人は…あ、歩なんだよね」

気になりから恋に発展したんだと思い私は嬉しくなった。

「晴ちゃんっ!やっと好きな人できたんだね」

一時期は自分は一生恋ができないんじゃないかと思ってた晴ちゃん。この成長はとても喜ばしい。自分のことのように嬉しく思いおめでとうと沢山言った。

「うん、。最初はいい人だなぁくらいにしか思ってなかったんだけど話してるうちにすっごい気があって楽しくて…」

照れながらそういう晴ちゃんはとてもかわいかった。

「春野くんと付き合いたいの?」

「うん。この人がカップルがすることを自分以外の人にしてるの嫌だなって。あと一緒にいて落ち着く。好き!って思い始めてから歩の周りがきらきらして見えるんだ」

本気で好きということがとても伝わってくる。晴ちゃんの初恋、上手くいって欲しいな。
美男美女でスタイル抜群同士想像してみるとすごくお似合いだ。

私は野外学習で撮った帰りのバスのツーショットを見せた。

「そう言えばこれ。帰りのバスで晴ちゃんにあげようと思って取っちゃった」

えぇ!と普段顔が赤くならないのに今は真っ赤だ。

「なにこれ!?カップルみたいじゃん!!」

出会って1ヶ月とは思えないくらいの仲の良さが伝わってくるしお互い寄り添っていてカップルと見間違えられるレベルのくっつき具合だ。

「それ送って欲しい!!」

お願いと手を合わせて言った。私は元々送るつもりだったのですぐに送った。

晴ちゃんはそれを眺めてにやにやしていた。満足そうで良かった。