「…間宮君、少し近いよ…。」


「全然そんな事ないよ。」

あれから保健医が帰らないと行けないと言ったら間宮君がほんとに強制的に送ってくれたのだ。



今の状況は腕を組んで二人で密着してる感じ。

もう恥ずかしいっ…!


「依兎ちゃんもうすぐ着くよ。体あっついから急がないとね。」



やだっ…体温間宮君にも伝わってるの⁈


男性への免疫がない私は頷くので精一杯だった。




「依兎ちゃん着いたよ。」


「送ってくれてありがとう。また明日ね。」


「またね。」




少し冷たい言い方になってしまったけど間宮君は優しく微笑んでくれた。



ガチャ

バタン


はぁ…めっちゃ緊張した。



深呼吸を繰り返しても初めての経験に高鳴る心臓を止められなかった。


だから気づかなかった。



…どうして間宮君はわたしの家知ってるんだろう、と。