今覚えばあの頃の私はまだまだ幼くて、恋がなんなのかさえ分かっていなかった。



小学校の時に好きな人はいたけれど、「足が早いから好き」とかそんなレベルのものだった。



そんな私が中学2年生であんなに人を好きになることになるなんて思ってもいなかったんだ。




松井に初めて出会ったのはそう、この日。始業式の日だった。




友達作りに励もうとしていた私は、黒板に貼られている自分の席を見て絶望した。



(えっ、、1番後ろの席、、?他の席に比べて周りに全然人いないじゃん!こんなの無理!)



けど、この席順が全てを変えたんだよね。




(とりあえず座ったはいいものの全然仲良くなれそうな人がいない、、。



前の席の子はめちゃくちゃ可愛いけど静かに1人で本読んでるから話しかけづらいし、


その隣の席の子はもう友達と話してるから入れないし、



右隣の席の子は去年同じクラスだったけどそんなに仲良くなかったし、、


話せる人いないよーー(T_T)


あとは左隣の子早く来ないかな。。)



そんなことを思っていたら、左隣の子が物音を立ててやってきた。



(、、って男子じゃん!いやいや、まじか。。仲良くなれないじゃん。。)



正直最初の印象はこんなもんだった。