「行くぞ」


そう言って、健はあたしの手をひっぱりながらどこかに向かう。



着いたのは、近くの公園。

「大丈夫だったか??」

「大丈夫だよ。あたしね、いっつも健に迷惑かけてるじゃん??だからね、今度は自分で解決したかったしさっ!!!笑」


チュ…



温かいものが、あたしの唇に重なった。

「俺さ…」



その時だった…

健の携帯がなった。


「ん??誰だよ!!いいとこなのに…」


健がぶつぶつ言いながら、携帯を取り出し、電話に出た。



「えっ…!!!」


…何かあったのかな…


「美奈子さんは…」


「はい…分かりました…」



そう言って健は、電話を切った。


「どうかしたの??」

今の健はあきらかにおかしい…

「親父が…倒れたらしい…」



「え…!!!行かないと!!どこの病院??」


「いいよ…親父のことだから、また元気にこっち戻ってくるよ。」

健は無理に笑顔を作ってそう言った。