帰り道…彩夏と話す事もなく、俺はただ前を向いて歩いてるだけだった。


俺のスピードはどんどん早くなる…

彩夏が走って着いてきてるのも知っている…



「健…」




彩夏が俺を呼ぶ…


でも、今の俺はあいつの事でいっぱいで、むしゃくしゃして…


「健…ごめんね…ごめんね…あたしが…あたしが全部悪いんだよ…ごめんね…」



いきなり彩夏が泣き出した。

「おい…こんなとこで泣くなよ…分かったから…」



彩夏は下を向いて泣いている。
背が小さいから、余計に小さく見える。


「俺も悪かった。早く迎えに行くって言ったのに…」


彩夏は悪くないの分かってる…
だから…




「健は悪くない〜…。あたしが悪いの…ごめんね」


上目使いの彩夏が可愛いくて…



「分かったから。帰るぞ」

抱きしめた彩夏は凄く震えてて、余計に愛しくなってきた…







俺が彩夏と同じ学校だったら…