「あのな…親父は今…


病院にいるんだ…」


「え??なんで??」


「実は…親父、薬物やっててさ…俺が中学ん時に捕まって…でも、家に帰ってきてからも、まだ続けてさっ。ホントに馬鹿だよな…」



薬物…??
捕まった??


「でさ…今…病院でリハビリしてんだ。」


「リハビリ??」

「うん。昨日の朝、先生に今日だけ出させてって頼んだ。だからもう少ししたら来ると思う。…怖くないから安心してな…」


「うん…」


「それで…お袋は…親父が薬物やってるのを見て、止めようとして…親父の仲間に…



殺されたんだ…」


「え??」

「怖いか??」

正直あたしは怖かった。
でも、昴はいつも闘ってる。


昴は強いと思った。



「怖くないよ…」

あたしだって闘うよ…


「ありがとな。ふぅ〜…黙っててごめん…嫌われると思った〜…」

「嫌いになんならない。昴は強いなって思ったよ。」


「…ありがと。あぁ〜…腹減った〜。彩夏、よろしく。」

「はい。待っててね♪」




そう言って、再びキッチンに向かった。