昴の家に着くと、昴はあたしの手を引いて、家に上がっていった。

古そうなアパート。

あたしは玄関で立ち止まった。

「…ん??どした?」

優しい顔であたさの顔を覗いてきた。



「お母さんとかいる?」


「なんだ。緊張してんの?ふぅ〜…」


笑いながらため息をついた昴

「えっ??」

「嫌になったのかって思った」



「えっ??そんな事絶対ないよ!!!」


本気で答えるあたし。


「ならよかった。」

いつもの笑顔に戻る昴。




「母さんは死んだ。」

「え???」

「そうゆう事。行くぞ」


まだあんまり理解できないあたしは、昴に手を引かれるまま歩いた。