冬と恒温

「ちょっとこっち来てもらっていいですか?」

棗を手招いて自分の隣に座らせ、手を握った。

「うおっ、冷てぇ」
「あったかいなー、さすがです。どうしても手足が冷えるんですよね。」
 
テレビを見ながらヘラヘラ笑う林檎をみて、棗は危機感を覚えた。

まさかこいつ酔うと笑い上戸になるタイプか…

表情が動かない林檎は無愛想だなんだと言われ、さらに160cm後半の身長も加わりあまり他人に好まれるような人間ではない。
そんな林檎にヘラヘラ笑いかけられたら大抵の男は勘違いするだろう。

棗は手を握りながらウトウトしている林檎をぼんやり眺めた。