冬と恒温

ゴトッ

「え…」
「うどんです。病み上がりの人間に食べさせていいものがそれしか思いつきませんでした。」

棗と自分の前にうどんの入った器をおきながら言った。

「食べていいんですか?」
「ここでダメって言う鬼に見えます?召し上がれ。」

林檎は勢いよくうどんを啜った。

「ちなみに同じ鍋で作ったので致死量の毒とかは入れてないんで。」

林檎は持ち前の表情筋の乏しさで、本気か冗談かわからない言葉を発した。