そして、互いの唇が一瞬触れ合いました。とても優しいキス。初めてのキス。嬉しくて、幸せで、泣いてしまいそうで……。

「ええ〜!!やばっ!!」

「ファーストキス!!」

二人でそんなことを言いながら、また手をつないで歩き出します。この温もりが愛しくて離したくないと思いました。

電車に乗り、目的地の駅に到着して互いの親の車を待つ間、また唇を重ねました。今度は少しだけ長かったような気がします。

青春は終わってしまいましたが、寂しさよりも大きな幸せがやってきてくれました。それは、莉亜ちゃんとお付き合いをするということです。

「また、デートできたらいいな」

そんなことを言って、私たちは家へと帰りました。