【完】溺愛プリンスに捕まってしまいました。




「羽音が可愛すぎて俺以外の男には見せたくない」


「な、なに言ってるの?」


黒澤くんが真剣な顔で言うから、恥ずかしくなってどういう反応していいのかわからない。


「わからない? 俺は羽音が無防備すぎて心配なの。心配すぎて頭痛くなる……」


「心配? なにも心配なんて……」


黒澤くんが私の耳元に顔を近づける。
それだけなのに、私の鼓動は加速していく。


ち、近いよ……!


ドキドキしてる心臓の音が聞こえてしまいそうだ。


そして、彼は私を掴んでいた手を離し、ギュッと抱きしめる。


「ちょ、ちょっと黒澤くん!」


自分の置かれている状況が理解できない。


「あーほんと無理。可愛すぎて離したくない……」


そんなことばっかり言われると、やっぱりそう思ってしまう。
そう思うのは自然だよね?


「く、黒澤くんって……私のこと好きみたいな素振りばっかり見せて、一体どうしたいの?」


私のことを……好き?


そう思っても仕方ない行動と言動の数々。
でも『好きなワケないじゃん! 騙されたな、バーカ』とか言われるのはムカつくから少し冗談っぽく言ってみる。


「……やっと気づいた?」


「え?」