それから数日経った朝。


――ピピピッ。


「ん~……」


昨日の夜セットしていた、ケータイのアラームが鳴り、止めようと目を閉じたままケータイの方へ手を伸ばす。


……が、私がケータイを探し出す前にアラームが止まった。


あれ、おかしいな……ケータイ壊れてるのかな。


なんて、考えながら目をゆっくり開けるけど朝日が眩しくて視界がハッキリしない。


あぁ~……眠い。
もう少しだけ寝させて……。


と、目を閉じたときだった。


「おはよ、羽音」


「ん……えぇ!?」


聞き覚えのある声に一気に目が覚める。


するとそこには……。


「く、ろさわくん……?」


笑顔でコチラをみる、黒澤くんがいた。


え!? なんて部屋に黒澤くんがいるの!?


状況を理解した私は頭まで布団をかぶる。


「な、なにしてるの!?」


「なにって……羽音の可愛い寝顔を観察してた。あ、アラーム止めておいたよ」


いや、そうじゃなくて!