「あ~でも、年下もいいなぁ。可愛いじゃん?」
「そうだね、癒されそう」
「そうそう、癒しって大事だよね!」
私の理想ってどんな人だろう。
ふと、そんなことを考える。
うーん、特になにもないなぁ……。
とりあえず優しいっていうのは前提だよね!
性格はやっぱりよくないと!
キーンコーン―――
「あー、もう昼休み終わっちゃった」
「じゃあまたあとでね、初花」
「うんっ」
予鈴を合図に私と初花はそれぞれ自分の席へと戻る。
ふと、隣を見ると黒澤くんと視線が絡む。
ビックリして反射的にそらそうとしたら黒澤くんに腕を掴まれた。
「ひぇ!?」
驚きで変な声が出る。
び、びっくりしたぁ……。
「あはは、今の面白い顔してた」
黒澤くんが急に腕掴むからじゃん!
って思ったけど、笑ってる黒澤くんを見たらなにも言えなくなった。



