「羽音〜……一回休憩しよ?」



そう言って羽音に抱きつこうとしたら、綺麗にかわされてしまった。



「だーめ。テスト終わるまではデートもくっつくのもナシ!」



「え……そんな……」



デートはまだしも……くっつくのもナシ!?



「だからテスト終わるまでは勉強に集中しよ? ね!」



「……じゃあさ」



……いいことを思いついてしまった。



「テスト終わったら、俺のお願い聞いてくれる?」



「えっ?」



「だーかーらー、俺のお願い聞いてくれる?」



それぐらいのご褒美がないと耐えきれない。
羽音がこんなに近くにいるのに触れられないなんて。