そしてしばらく、私は黒澤くんに溺れていた。
何も考えられないほど……甘い甘い、時間だった。


「……もう、今日はここまで」


たくさんキスをして、触ったあと黒澤くんと一緒に布団の中に入る。


黒澤くんは腕枕をして優しく抱きしめてくれた。


好きで好きでたまらない。
もしかしたら黒澤くんよりも、私の方が気持ちが大きいかも。


「羽音、好きだよ」


この人となら、一生一緒にいられる。


きっと、私を世界一幸せにしてくれる。


そんな気がした。


「キスして……黒澤くん」


「今日はもうあと、1回だけね」


そう言って、優しく触れるだけのキスをした。
身体が熱くて、頭もぼーっとする。



最初は黒澤くんと再会するなんて、最悪だなんて思ってた。


だけど……まさか、また黒澤くんに恋をするなんて。


こんなにも私を愛してくれる人は、もう他にはいない。


「黒澤くん……好き……」


これからもずっと、私を幸せにしてね。


私の運命の王子様。


《END》