『どうしようかなあ……うーん……』
そうだ。
「俺の家に来る?」
『え……?』
「今日、父親も母親も仕事で夜遅くまで帰ってこないから、気使わなくていいし」
『いいの……っ? 行きたい……!』
……よかった。
羽音の行きたい遊園地に連れて行ってあげられなかったのは残念だけど……また、別の日に連れて行ってあげよう。
「じゃあ今から準備して迎えにいくね。大体11時ぐらいにそっちに着くと思う」
『うん、わかった! じゃあまた後でね』
羽音との電話を切ると、俺は自分の部屋を見渡す。
そんなに散らかってはいないけど……よし、掃除機かけよう。
とりあえず顔を洗って歯磨きすると、自分の部屋を掃除機をかけた。
よし、これで完璧。
あとは髪型と、服を決めるだけ。
羽音とプライベートで会うのなんて、もしかしてほんとに初めてじゃない?
中学のときは放課後に遊んだりしてたし……。
私服の羽音……可愛いんだろうな。
胸をウキウキ踊らせながら、身支度をし家を出た。



