「やだ、離れないでよ」
もう離れたくない。
できればずっとこーやってくっついていたいのに……。
「羽音、やけに素直だね」
「だって、もう自分の気持ちをガマンして黒澤くんと離ればなれになるのはイヤだもん……っ」
「大丈夫、羽音が離してってお願いしても絶対に俺が離さないから」
私の背中をポンポンと優しく叩く。
「絶対……離さないで」
もう、絶対に黒澤くんとは離れたくない。
私だって黒澤くんが離してって言っても離さないもん……!
「可愛い可愛い可愛い。可愛いがキャパオーバーしてる。あー……羽音をずっと胸の中で閉じ込めてたい……」
「黒澤くんになら閉じ込められてもいいよっ……」
私もずっと一緒にいたいもん。
四六時中、一緒にいられるものならいたい。



