「へ……ヘンタイ……っ!」
「そりゃ、俺もオトコだもん」
「……っ」
「とにかく、羽音はそのままでも十分可愛いから。それ以上可愛くなったら、俺死ぬ。俺を殺したくなかったらそのぐらいの可愛さで留めておいて」
な、何それ……本当に意味がわからない。
けど、このままの私でも好きでいてくれるってこと、だよね?
「……わかった」
「あー……ダメだ、俺。両思いってわかってから完全に緩んでる。ガマンしなきゃな」
「え……っ?」
「なんでもない」
そう言いながら私から体を離す。
私……黒澤くんにぎゅっとされるの、好きかもしれない。
なんだか少し寂しく感じた。
「そうだ、今度の休み……デートしよっか」
「……え! したい!」
デート……!
本物の彼氏彼女になって初めてのデートだ……!
「……よかった。どうする? どこか行きたいところある?」
「うーん……遊園地!」
「じゃあ遊園地にしよっか」
デートの定番といえばやっぱり遊園地だよね!