【完】溺愛プリンスに捕まってしまいました。




「っていうか、一体どこで聞いてたの?」


「えっ………そ、それは」


や、やばい。
痛いところつかれた。


「……まあ、いいや。これで仲直り、ね?」


「……うん」


黒澤くんの手をぎゅっと握り返す。


大きくて温かい手。
いつぶりだろう……別れてからそんなに日にちは経ってないはずなのに、ものすごく長かった気がする。


「羽音……ちゃんとネックレス、つけてくれてたんだね」


私の首元に光るネックレスを見て微笑む。


これだけは……外せなかった。
黒澤くんのことを忘れられたら……外そうなんて思ってたけど……でも、今の私にはまだ外せなかったんだ。


「……羽音、好きだよ」


その言葉を聞いた途端に、私の胸の中にじんわりと溶けていく。


私を見つめる彼の瞳は真っ直ぐでウソのない純粋な目をしていた。


黒澤くんを信じていいんだよね?


私も……私も言わなくちゃ。


本当の気持ちを………。


「あのね、黒澤くん……私……」


「心底大キライはナシ、だよ。結構傷つくんだから」


あはは、と冗談っぽく笑う。


違う。
大キライなんか、そんなはずない。


黒澤くんのいないこの数日間で私は痛いほど、自分の気持ちの大きさに気付かされた。