でも黒澤くん……。
「何で私を助けたの? 私は黒澤くんにとっては、ただの遊び相手でしょ?」
都合のいい女でしかない私を助けるなんて……おかしいよね?
「何言ってるの」
「え?」
「俺はただの遊び相手のために、遠いのに同じ高校受験するなんてそんなこと絶対できない」
「ウソだ……っわ、私のことまた弄ぼうとしてたんでしょ……っ!?」
はぁ……っとため息1つついて、寝ている私の頬っぺたを人差し指で突く。
「誰がそんなこと言ったの? 正直に言って」
「え……っと……な、浪平さんが……黒澤くんはまた私を騙そうとしてるから……また悲しまなくていいように早く別れたほうがいいって……」
私の言葉を聞いて、やっぱりそうか、とか何か一人でブツブツ言っている。



