【完】溺愛プリンスに捕まってしまいました。



「そういえば今日は千葉さんは?」


穂乃の言葉に傷口をえぐられたような気持ちになる。


「……穂乃には関係ない」


こんな冷たい言葉しか返せないなんて、俺は子どもだ。
でも、今の俺に余裕は全くない。


「えー! 何でよ? 何かあったの?」


「……別に、何も」


「ていうか、昴って本当に千葉さんのこと好きなの?」


少し疑ったような目で俺のことを見る。


俺がどれほど羽音のことを想ってきたか穂乃にはわかるはずがない……よな。
そんなこと一回も話したことないし。


「ねぇ、どーなの? 答えてよ!」


甘えたように俺の腕を掴んで左右に揺らす。


「ねぇ昴、私の話聞いて……」


「好きだよ」


“好き”だなんてそんな一言では言い表せないほど。


「どうしようもないぐらい……好きなんだよ」


毎日毎日、羽音のことばかりを考えていて……。
どうやったら羽音が振り向いてくれるか、毎日必死で。


俺の頭ん中は常に羽音でいっぱいなんだ。