私、絶対どうかしてる。
昨日黒澤くんのことを考えすぎたせいだよね、きっと。

……でも、昔にタイムスリップしたいみたいで少し幸せだった。
あの頃はただ純粋に、黒澤くんのことが好きだったから……。


「……千葉さん?」


「あ、ちょ、ちょっとボーっとしてた! お、おはよう……」


ハッと我に返って、乱れた前髪を直しながら笑顔で挨拶をする。


「おはよ」


黒澤くんの笑顔が今朝見た夢の、中1の頃の黒澤くんと重なる。


あぁ、やっぱり黒澤くんだ。


なんて、当たり前のことを思う。


「駆け込み乗車は危ないから気を付けてよ、ほんとに」


「ご、ごめんなさい……」


明日からは寝坊しないように気を付けないと。
あーあ、朝ごはんも食べられてないし、昼休みまでもつかな……。
自業自得だよね~……。


「あ、千葉さん寝ぐせついてる」


「……えっ!? どこどこ!?」


最悪だ~……っ。
朝、鏡見ずにブラシでといただけだったからなぁ……。