「私……っ黒澤くっが……好き……っ」
「うんうん……」
溢れる想いは止まることを知らない。
黒澤くんが好き。
好き好き好き。
そう伝えて、黒澤くんの好きがウソだとしても彼氏彼女になっていれば何も知らずに幸せでいられたかな。
そうしてたほうが良かったのかな。
「……落ち着いた?」
「うん、ごめんね……」
散々泣いたあと初花から離れる。
「はぁ……」
「少しはスッキリした?」
「うん……ありがとう、初花」
初花に話を聞いてもらって少し気が軽くなった。
あとは黒澤くんのことを今すぐ忘れられたらいいのにな……。
――キーンコーン。
「あ……予鈴、鳴っちゃったね」
「うん……」
「教室行こっか」
私と初花は校舎裏を後にし、教室へ向かった。



