「うーん……じゃあ、校舎裏行こっか」
「うん……」
校門をくぐって先生の目を盗み、校舎裏に移動する。
「……よし、ここなら誰もこないでしょ」
で、何があったの? と初花が校舎の壁にもたれて座る。
「初花……実は私、話してないことがあって……」
私は初花に今までのことを全て話した。
黒澤くんとの中1のときのこと、高校の入学式で再会したことや仕返ししようと思ったらバレてたこと。
バレてからは仮の彼氏彼女として一緒にいたこと。
そして……昨日のことも。
全部、全部話した。
「……そっかあ、そうだったんだね」
「ごめんね初花、ウソつくつもりはなくて……」
「いいよ、そりゃ私が羽音の立場だったとしても、絶対私に最初から全部話してないもん」
「初花……」
優しい親友を持ったことを誇りに思う。
初花と出会えて本当によかった。



