【完】溺愛プリンスに捕まってしまいました。



「羽音ー! おまたせ!」


すると、5分もしないうちに息を切らせた黒澤くんが公園に入ってきた。


「ごめんね、わざわざ」


「こちらこそ待たせてごめん。これ、大したものじゃないけど……」


そう言って手に持っていたレジ袋を渡してくる。


中にはブドウゼリーやらヨーグルトやらアイスやらお菓子やら……飲み物もジュースやお茶やスポーツドリンクなどが入っていた。


「こんなにいっぱい……」


「俺のセンスで選んだから羽音の好みかわからないけど……でも、中学のときゼリーはブドウが好きって言ってたような気がして……」


「そう、だったっけ」


そんなこと話した記憶がないけど……でも、確かに私が一番好きなゼリーはブドウ。
覚えてくれてたの……?


「体調はどう? 少しはよくなった?」


「う、うん……」


ウソ。
本当は何だか昨日のことと、夢とで余計に疲れた気がする。