そう思っていると、次は黒澤くんからメッセージがきた。
《羽音、大丈夫? 帰り羽音の家に寄るね》
わざわざ引き立て役の私のために……お見舞いなんて来なくてもいいのに。
《いいよ、ほんとに大したことないから》
そう返事すると、またすぐにメッセージが帰ってきた。
《いーや、絶対行くから》
なんで……そこまで出来るんだろう。
今日こそは言おう。
別れようって……もう、大キライだって。
《じゃあ……あの公園で待ってるね》
うちに来られて騒いだらお母さんに心配かけてしまう。
だから公園を提案した。
《羽音、そこまで歩ける? 俺はそれでも大丈夫だけど……》
《うん、平気。16時半ごろに行くね》
送信すると、私はケータイを置いた。
今日こそは絶対に言う。
絶対に言わなくちゃ。
……好きになってしまう前に。