このまま黒澤くんといたって、幸せにはなれない。 幸せになれたとしてもいずれ、飽きられて捨てられる。 それがわかってるんだったら、わざわざ一緒にいる必要ないよね。 けど……なぜか少し傷ついている自分がいる。 いやいや、そんなはずない。 ただ、ビックリしただけだよ。 黒澤くんみたいな悪魔と付き合わなくても、いずれ私にはもっとカッコよくて優しくて紳士な王子様が現れるもん。 黒澤くんとの再会はきっと……ただの寄り道。