『なんだ、よく見たら大して可愛くないじゃん。黒澤くんの株が下がるんだけど〜』
『ブスのくせにイケメンと付き合えたからって調子乗ってるんじゃないの』
『ほんと、目障り』
今日の女の子たちの言葉が蘇ってくる。
私は所詮、引き立て役に任命されてただけだったんだ。
「……それだけ言いたかったの。ごめんね、時間取らせちゃって」
「あぁ、いや……」
「じゃ、またね。千葉さん」
「う、うん」
頭の中は整理がつかないまま、浪平さんに手を振る。
そしてベンチに1人取り残された私は頭を抱えた。
私……どうすればいいの?
胸がナイフでズタズタに裂かれたような……崖から突き落とされたような、そんな気分。



