【昴サイド】
羽音と教室に戻ると、奇跡的に担任はまだ教室に来てなかった。
「はぁ〜よかったぁ……遅刻つけられたらどうしようかと思った」
羽音がホッとしたように声をあげる。
……はぁ、ほんとによかった。
羽音が無事で。
無事って言っても、羽音触れたことはマジで許せねーし、ほんとなら一発とは言わず気が済むまで殴りたかった。
けど、羽音が俺がいなくなるのはヤダって思ってくれてるなら……仕方ない。
ったく、あの神楽とかいう2年、信じられねーヤツだな。
これからは羽音は極力1人にさせない。
俺は心からそう誓った。
「ごめんごめん、遅くなった」
担任が5分ほど遅れて教室に入ってきて、HRがはじまった。
ふと、羽音の方を見ると視線に気がついたのかこちらを見て首を傾げる。
……可愛い。
可愛いが渋滞して行き場を失ってる。
俺の頭の中は羽音でいっぱいなんだと、改めて実感する。
羽音を見てるだけで、さっきのとてつもないイライラも軽減される。
俺の心のオアシスだ。



