【完】溺愛プリンスに捕まってしまいました。



そして無事、入学式が終わった。


「じゃあ、明日からの高校生活楽しむように!解散」


担任の声で生徒たちは教室を出ていく。


「じゃあな、千葉さん」


「うん、またね」


手を振ってきた黒澤くんに、愛想よく手を振りかえす。


……よし、作戦1日目終了。


帰ったら早速連絡しちゃおうっと。


「……きゃっ!」


ルンルン気分で教室を出た瞬間、出会い頭に誰かとぶつかってしまって尻もちをつく。


「いてて……」


見ると、赤いリボンでポニーテールをした可愛らしい女の子が尻もちをついていた。


私ってばなにして……っ!


「あ、ご、ごめんなさい! 大丈夫?」


慌てて立ち上がると、女の子に手を差し出した。


「あぁ、大丈夫。私も前見てなかったから……ごめんね?」


私の手を掴んで、立ち上がる女の子。
私よりも背が高くてスラッとしていてスタイル抜群だ。