【完】溺愛プリンスに捕まってしまいました。




「せ、せせせ先輩……っ! だ、ダメです……っ」


「なにが?」


なにが? じゃないってば……!
なんて、先輩にそんなこと言えるワケないし。


ど、どどど、どうしよう。


「は、離してください……っ」


「羽音ちゃん、顔真っ赤にしちゃってかーわい」


ヤダ……っ怖いよ。
誰か助けて……。


「あーあ、泣いちゃった。でも、すごくそそる」


ニヤッと笑う先輩が怖くて怖くて仕方がない。
手も足も震えてくる。
目からは大粒の涙がこぼれ落ちた。


容赦なくそんな私の制服のリボンを解く先輩。
それに続いて手際よくワイシャツのボタンに手をかける。


私……どうなっちゃうのかな?


このまま先輩にめちゃくちゃに……されちゃうのかな?


そんなの……ヤダ……ッ。


助けて……助けてよ……。