【完】溺愛プリンスに捕まってしまいました。



そうと決まれば早速アピールしなくちゃ!


とは言っても、私……恋愛はあまり、いや、全くしたことない。
黒澤くんが最初で最後の好きな人だもん。


「黒澤くん、優しいんだね」


作戦その1!
とにかく褒める!
褒められて悪い気になるひとはいないよね!


「そんなことないよ」


少し照れたように笑う黒澤くん。


そうそう、この調子!


「私……元々自分からあんまり話せるタイプじゃないから、話しかけてくれて本当に助かった」


なんて、恋愛下手なりに大袈裟に言ってみる。


「俺も友達できるか本当に不安だったから……千葉さんが隣の席でよかった」


「えへへ、ありがとう!」


作戦その2!
とにかく笑顔だよね。
愛想よくしておけば、損することはないはず。


よし、順調順調!


……でも、あとはどうすればいいんだろう?