その瞬間、羽音が俺の手を握り返してくる。
「……っ」
あー、ほんとズルい。
そうやって、俺のこと翻弄するんだから。
羽音の一つ一つの仕草が、俺を夢中にさせるんだ。
やばい、このままだと俺……。
羽音にキス、したくなる。
ダメダメ、それは俺の中のルールに違反することになる。
暑いのか、脚で布団を押し除けた。
布団の中から羽音の白くて細い脚が露わになる。
「……っは、羽音、起きて」
この無防備な羽音を見ていたら、俺は確実にルールを破る。
「……ん、く、ろさわくん?」
目をゴシゴシこすりながらパチパチさせる。
「そうだよ」
「……って、な、なんでまた私の部屋にいるの!? し、しかもなんで手……!?」
繋がれた手を見て咄嗟に離す羽音。
「手は羽音が自分から繋いできたんでしょ」
そんなに嫌がらなくてもいいのに。



