先週、頬っぺたには思わずしてしまったけど、でもそれは許してほしい。
おはようのキス、だなんてカッコつけて言ったけど、本当は羽音のパジャマ姿と恥ずかしそうにする様子に我慢できなくなりそうで……その結果、頬っぺたにキスしてしまったんだ。
でも、もう絶対にしない。
キス以上なんてもってのほかだ。
羽音のことは大事にしたい。
だから絶対に両思いになるまでは……。
さっさと身支度を済ませた俺は、電車に乗って羽音の家へ向かう。
この時間がどれほど長いか……。
『――○○駅到着いたします』
羽音の最寄り駅に到着すると、俺は早歩きで家に向かう。
羽音はまだ起きてないだろうけど、早く会いたくて仕方ない。
家の前に到着すると、ちょうど羽音のお母さんが新聞を取るために外に出てきたところだった。
「あら、黒澤くんおはよう。今日も迎えにきてくれたのね」
「はい、いつも早くにすみません。楽しみで思わず早歩きで来てしまって……」
「ふふ、羽音はまだ寝てるわよ。アラームは何回か聞こえたんだけど、あの子寝起き悪いから二度寝、三度寝ってするの。よかったら、中に入って起こしてあげて」
「すみません、ありがとうございます!」
羽音のお母さんに中へ入れてもらい、羽音の部屋にそろーっと入る。



