ドラゴン・ノスタルジア

 少し大きくなったセイランとレニ、それからシキミが、袴と着物ドレス姿で、こちらに向かって楽しそうに、手を振ってくれている。

 私は笑顔で彼らに、手を振り返した。

「あの子達も来てくれてる!」

 青い髪の海流と、金髪の空蓮。彼らは友人席に座る凌太に何やら、ちょっかいを出している。

 歌が上手な和音はりっちゃんに声をかけ、談笑している。

 結月と紺野君は小さな子供達につかまって、ちょっと恥ずかしそうに一緒に絵を描いたり、本を読んだりしている。


「みんなこっちの世界と、行き来出来る様になったんだね」


「ああ。だいぶ前からな」


 久遠様、弥生さん、梅の姿もあった。彼らは私の両親と、楽しそうに話をしている。

 大地の教え子達は、りっちゃんの伴奏で『祝福の歌』を披露してくれた。


「…この曲、懐かしい!」



 すごくすごく、懐かしくて
 嬉し過ぎて。

 思わず涙が、溢れて来る。



『新郎からの言葉』


 大地は立ち上がり、みんなに笑いかけた。


「俺とさくらから、ここにいるみんなへ」


 大地は両手を、高く掲げた。


「この気持ちはきっと言葉には、ならないから」


 きらきら輝く美しい光が、
 『ノスタルジア』を桜の花びらで一杯にした。


 その花びらは動き出し、

 清らかな花の形に姿を変えた。



 歓声と拍手が同時に、沸き起こった。