教室につく。

まだ室内だから症状がマシ……

と安堵できたのは一瞬だった。



は?



窓を開けているやつらがいた。

僕は心の中で叫ぶ。


ふっざけんなよ!?
何で開けてるんだ?!



普段、あんまり苛立つことはないが、
この時ばかりはキレそうになる。

なぜなら、
窓のそばには
花粉を飛ばす植物が
いっぱい咲いているからだ。

僕が通う学校はド田舎にあり、
良く言えば自然豊か。
悪く言えば花粉症殺し。


窓を開けた犯人は
ピヤスがついた金髪のやんちゃな人達。

「今日まじで暑いよなー」

「それな!超あちー」

ギャハハハハハと言う声がしている。




無理。



窓を閉めることは諦めた。



集団から聞こえる声、
「もっと風吹いてくんねーかな」

いやいや、吹かないでほしいんですけど。


花粉症の人には配慮しましょう。
とかいう校則でも作ってくれないだろうか?



そんなことを考えてしまう。



休み時間が終わっても、窓は開いたままだった。



くそ、授業が始まってしまった。