「先輩に一目惚れしてから、
私は先輩の事が頭から離れなくって、
自然と目で追うようになったんです。
考えれば考えるほど、先輩の事がますます好き
になって…
先輩のクラスの人から、あいつは人間不信だか
ら…と言う話を聞きました。
どうしたら先輩に近づけるのかなと、
自分なりに考えた結果がこれです。」
頬だけでなく、
彼女の耳もどんどん赤くなっていく。
「先輩、
私、先輩の事が好きです。
自分でも…
わけがわからないくらい好きなんです。
一目惚れだから、信じにくいかもだけど、
私は、先輩が好きです。
もっと、先輩の事が知りたいです。
近づきたいです。
私を…知ってもらえませんか?」
最後は、自身なさげな小さな声だったが、
凄く気持ちが入っているように感じた。
でも…
一目惚れ?やっぱり信じられない。
僕の頭は、まだまだ彼女を疑う。
疑っているのに、
僕の顔が、
身体が、
熱くなるのを感じる。
彼女を信じられたら良いんだろうが、
信じられない。
自分が少し嫌になる。
「…っ、僕は、…周りから言われ、るように、
人間不信なんだ。
正直、君の事を…信じられない。
僕と、関わるに連れて、きっと君も僕が嫌いに
なる。
嫌な想いをさせたくない。
君を泣かせたくない。
僕と関わらない方が良い。
僕は、…何度も君を疑ってしまうから。」
言葉につまりながらも、僕は思っている事を口にした。
「…私と話すのは嫌ですか?」
ぽつりと彼女はつぶやいた。
「疑ってしまうが、嫌ではない」
僕は即答した。
そしたら、彼女はとても笑顔になった。
「じゃあ、問題ないですね。
これからよろしくお願いします。」
「は?」
お願いします?ん?聞き間違いか?
「僕の話聞いてた?」
「はい!どんどん疑ってください!」
意味がわからない。
「これって、私のことを沢山知ってもらえるチャ
ンスじゃないですか!」
心なしか彼女の瞳が輝いている。
「もっともっと、私の事を疑って、私でいっぱい
にしてくれたら嬉しいです!
だから…先輩は罪悪感なんて持たなくても良い
んですよ?」
言い終えたあと、ニヤリと笑う彼女に可愛いと思ってしまう僕がいた。
どうやら、彼女はかなりの変人らしい。
僕は、高鳴っていく胸を抑えながら、
「…よろしくお願いします」
と言った。
彼女をまだまだ疑っていると言うのに、
僕の身体は熱くなり、胸は高鳴っている。
思考と行動が一致していない。
顔を赤くしながら、僕は思った。
もう僕自身も信じられなくなりそうだ。
【END】
私は先輩の事が頭から離れなくって、
自然と目で追うようになったんです。
考えれば考えるほど、先輩の事がますます好き
になって…
先輩のクラスの人から、あいつは人間不信だか
ら…と言う話を聞きました。
どうしたら先輩に近づけるのかなと、
自分なりに考えた結果がこれです。」
頬だけでなく、
彼女の耳もどんどん赤くなっていく。
「先輩、
私、先輩の事が好きです。
自分でも…
わけがわからないくらい好きなんです。
一目惚れだから、信じにくいかもだけど、
私は、先輩が好きです。
もっと、先輩の事が知りたいです。
近づきたいです。
私を…知ってもらえませんか?」
最後は、自身なさげな小さな声だったが、
凄く気持ちが入っているように感じた。
でも…
一目惚れ?やっぱり信じられない。
僕の頭は、まだまだ彼女を疑う。
疑っているのに、
僕の顔が、
身体が、
熱くなるのを感じる。
彼女を信じられたら良いんだろうが、
信じられない。
自分が少し嫌になる。
「…っ、僕は、…周りから言われ、るように、
人間不信なんだ。
正直、君の事を…信じられない。
僕と、関わるに連れて、きっと君も僕が嫌いに
なる。
嫌な想いをさせたくない。
君を泣かせたくない。
僕と関わらない方が良い。
僕は、…何度も君を疑ってしまうから。」
言葉につまりながらも、僕は思っている事を口にした。
「…私と話すのは嫌ですか?」
ぽつりと彼女はつぶやいた。
「疑ってしまうが、嫌ではない」
僕は即答した。
そしたら、彼女はとても笑顔になった。
「じゃあ、問題ないですね。
これからよろしくお願いします。」
「は?」
お願いします?ん?聞き間違いか?
「僕の話聞いてた?」
「はい!どんどん疑ってください!」
意味がわからない。
「これって、私のことを沢山知ってもらえるチャ
ンスじゃないですか!」
心なしか彼女の瞳が輝いている。
「もっともっと、私の事を疑って、私でいっぱい
にしてくれたら嬉しいです!
だから…先輩は罪悪感なんて持たなくても良い
んですよ?」
言い終えたあと、ニヤリと笑う彼女に可愛いと思ってしまう僕がいた。
どうやら、彼女はかなりの変人らしい。
僕は、高鳴っていく胸を抑えながら、
「…よろしくお願いします」
と言った。
彼女をまだまだ疑っていると言うのに、
僕の身体は熱くなり、胸は高鳴っている。
思考と行動が一致していない。
顔を赤くしながら、僕は思った。
もう僕自身も信じられなくなりそうだ。
【END】


