シンデレラと総長様

姫ねぇ…


私は姫なんて絶対になりたくない。いや、なれないって言う方が正しいな。


皆から愛されるなんて、あの子には出来ても、私には出来ない。


だから、きっと…



「ねぇ!美桜ちゃん!話聞いてた?」
 

「すいません!ボーッとしてました!」


やっぱり、過去のことなんて思い出すべきじゃないなー。


「んじゃ、もう一回俺が自己紹介するねー!」


そう言ったのは青髪男。


「俺は、一条 司。黒龍の幹部をしてるよ。よろしく!」


「俺は、西嶋 空。同じく、黒龍の幹部をしてる。よろしくな!」


ミルクティー色の髪をしてる人が空ね。
この人、顔では笑ってるけど、目が全然笑ってない。
私のことなんて、信用してないってことね。
 
まぁ、空だけじゃなく、司や隼人にも言えることだけど。
 
私もあんたらを信用なんてしないし。