ホワイトデーにくちづけを

手首にこっそりつけてきたブレスは何かの間違い?それとも手違いで私の元に来たのかな?


その時、混み合っているホームの前を歩く先輩が、ケホッとひとつ咳をした。


あっ。


風邪うつしちゃったんだ。  


あの時のキスで。


やっぱり、夢じゃない。すべて現実だった。


あの幸せすぎるホワイトデーのくちづけ。


「蒼太先輩っ」


大きな声で呼んだらびっくりしたように振り返ってくれた。


彼の胸へ向かって飛び跳ねる私はまだ、熱にうかされてるね。


爽やかな笑顔が私を焦がす。


彼の胸も同じように熱くて鼓動が早い。


それがたまらなく嬉しかった。


end