「えっ、蒼太先輩がお見舞いにきてくれるの?どうして?」


風邪のため自室のベッドでダウンしていた私は、親友からの突然の電話で飛び起きた。


起き上がった拍子に頭がクラッとする。


二日前から熱を出していたんだけど、今日少しだけマシになってホッとしていたんだ。


だけど、やっぱり寝込んでいたから体がフラフラ。


「先輩がホワイトデーのお返しを配ってたからさ。なぎさにもお見舞いがてら渡しにいってあげてくださいってお願いしといたから」


親友のエミちゃんは楽しそうに話すけど、私にしたら寝耳に水。