やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~

「気持ち悪い・・・」
莉緒は完全に酔いつぶれていた。
飲み屋からすぐ近い公園で莉緒をベンチに座らせると和哉は莉緒に水を渡した。
「大丈夫か?ほら、水。」
隣には和哉。

莉緒がつぶれる寸前で和哉は莉緒を飲み会会場から連れ出した。
和哉はやっとの思いで重役を酔いつぶさせることに成功したのだった。

でも、そのころには莉緒は一人では歩けないくらいになっていた。

ふと、飲み会の会場から出るときに、莉緒を抱えて出ようとする和哉の横にすっと入り、重役が気づかないようにフォローしてくれた男のことを和哉は思いだす。
前マーケティング部の部長だった男だと、和哉は知っていた。部下に優しい高辻の噂は聞いているが、さっとフォローするタイミングが何となく莉緒と似ているような気がした。

「吐く」
「え?待て。こらえろ!」
慌てて和哉が莉緒を公園のトイレに連れて行こうとするが・・・時すでに遅しだった。
「・・・どうやって帰んだよ・・・これ・・・」
和哉は途方に暮れながら莉緒の背中をさすり続けた。