やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~

トイレの鏡の前で深呼吸をする。
もうのめない。
ちょっと動くだけでよいがまわる。

真っ赤になった頬を水で冷やしてから、莉緒はため息をついてトイレから出た。

「大丈夫か?」

その声に全身がびくっと大きく反応する。
「・・・」
「久しぶりだな」
「・・・」

懐かしい声・・・。低くて落ち着く声だと大好きだった。
その声で名前を呼ばれるだけで胸がどきどきしていたことを思いだす。

でも、今はただただ胸が痛むだけだ。

トイレから出た莉緒の前に現れたのは高辻だった。