やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~

「いやー片寄君。君はすごいな。あれだけの場所で、あんな突拍子もない企画を出すとは。しかも話は9割、いや、ほぼ決めた状態で持ってくるなんてな。」
「いえ。とんでもありません」
「謙遜するな。すごい上司をもって君も幸せだろ」
「はい」
誘われた企画執行部の重役との飲み会の場。
女性は莉緒ただ一人に対して、男性社員は10人は参加している。
企画執行部で一番偉い重役の隣に、莉緒の席があり、反対隣に和哉の席があった。
その席は重役自身が指定した席で、変わることができなかったことが和哉の気がかりだった。
「君、女性なのに、のめるねー」
「いえ。もう本当にお酒は」
莉緒が止めても莉緒のグラスに重役はビールを注ぐ。
慌てて莉緒は注がれたビールに口をつけてから重役のグラスにもビールを注いだ。
「片寄君ものめるたちだね」
「酒は好きなほうです。」
「何が好きだい?」
「家ではもっぱらブランデーですが、日本酒もワインもビールもなんでも」
「そうか。そうそう、ここにいい日本酒があるんだよ」
そう言って重役は日本酒を店員に注文した。